アイスバケツチャレンジ

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ALSという難病への支援

世界中で、アイスバケツチェレンジという運動が広がりました。
これは、ALSという原因不明で治療法が見つかっていない、大変難しい病気で苦しむ人たちを支援するために行われたものです。

活動の内容は、氷水の入ったバケツをかぶるという行動で、支援への決意を示すか、ALS支援のための寄付金を送るというものです。
世界中で有名人がこの活動を行い、YouTubeなどの動画サイトにその様子をアップしましたので、一気に有名になりましたし、日本でも活動に参加する人がたくさん見られました。

こうした活動を通じて、ALSに対する認知度が高まり、支援が進むことが期待されています。
ALSは患者さんとその家族に大きな影響を与える病気ですので、少しでも支援活動が広がることによって、病気の解明や治療法を見つける糸口になるといいですね。

死に至る重篤な病気

ALSとは、日本語では筋萎縮性側索硬化症という病気で、全身の筋肉が萎縮して機能しなくなってしまう病気です。
最初は、手足の筋肉が弱っていくことが多く、指をうまく動かせないので、ものをつかめなくなったり、歩行に障害が出たりします。

その筋肉の萎縮は徐々に他の部分にも広がっていきます。
のど周りの筋肉が落ちてくると、食べ物を飲みこめなくなって、誤飲などの危険を生じさせます。
顔の筋肉も弱ってくるので、表情がなくなり会話もできなくなっていきます。
コミュニケーションが取れなくなりますので、お世話をする家族としても大変辛い目を味わうことになります。

そして、症状が進んで行くと、呼吸器系の筋肉が弱まってしまい、呼吸困難になるなどして、最終的に死に至るという大変恐ろしい病気なのです。
ずっと患者さんをお世話する、家族を始めとする周りの人にも辛い思いをさせることになる病気でもあります。

少しずつ病気についての研究が進んでいる

世界各国にALS患者がいますし、アイスバケツチャレンジなどの啓蒙活動が行われているため、病気についての研究も進んでいます。
確実な治療法が出ているわけではありませんが、有効性が見られる薬剤や治療法がいくつか見いだされていて、これからさらに患者さんへの適用が進んで行くと見られています。
病気に至るメカニズムもある程度解明されてきていますので、根本的な解決が見つかる時がいつか来ると期待されています。

まずは、支援活動などを通じて、研究や治験のための資金を集めることが急務とされていて、世界中で寄付活動が行われています。
善意の助けによって、ALSで苦しむ患者さんや家族をサポートする動きがさらに広がっていくといいですね。
日本でも、こうした動きが広がっていますので、ぜひとも貢献したいものです。