医療の最新技術とは
医療の世界にも最新技術がどんどん導入されています。まさに医療技術の革命のような技術が日進月歩でどんどん入ってきているのです。その一つが腹腔鏡下手術と呼ばれる人の体を切開せずに手術する技術で、その手術のほどんどをロボットが行うというものです。
もちろん操作は主治医が行うのですが、通常の手術のように患者さんの周りにたくさんの人が立って複数人がかりで切開を行って行う手術ではないのです。患者さんの周りにあるのはロボット、そのコントローラーのような機器に医師が座り、ロボットを操作します。このロボットが利用できるような手術であれば、何時間も立ちっぱなしでおこなうような手術でも一人の医師がロボットをコントロールするだけで完了してしまうような便利なものなのです。
ロボットが行う手術
腹腔鏡下手術を皆さんはどんなものかご存知でしょうか。通常は手術というとお腹を開腹して、病原になる場所を処置するというスタイルを想像されると思いますが、小さい部位の切除、摘出であれば開腹せずに行うことができるのです。一体どのようにして手術を行うかというと、体にいくつかの穴を開け、そこからマジックハンド(ちょっと表現が乱暴かもしれませんが)のような棒を入れます。そして棒の先に取り付けられたメスやカメラを利用して直接開腹せずとも目標を切除し、小さな穴から切除した部位を摘出できるのです。
この腹腔鏡下手術をほぼロボットにて行えるように最近の技術は大きな進歩を遂げました。まるで近未来の手術を思い浮かばせるようなアームが複数設置されたペイシェントカートと呼ばれるアームが患者さんの手術を行います。医師はサージョンコンソールと呼ばれるコントロールルームで遠隔操作を行います。そしてビジョンカートと呼ばれる機器で体の中を実際に確認しながら手術を行います。非常に細かい作業になるためもちろん鍛錬が必要になります。しかしその最新技術はこれまでの手術の概念を覆すようなものなのです。
このロボットで映しだされる体の中は3Dカメラを利用しており、医師は自分が小さくなって患者の体の中に入って手術を行っているような錯覚さえ起こるという意見もあります。実際に自分の目で見るようなリアルな状況で手術を行えるんですね。
またこの腹腔鏡下手術だと、出血量を最小限に抑えることができます。そのため患者さんにも少ない負担で手軽に手術ができるようになったんです。最近の技術はここまで来たかと思わせるようなものが多く、驚かされることが多いですね。